こんにちは!オーストラリア生活8年目、母親業4年目になるYukaです
今はオーストラリアでフードトラックをスタートさせるために、オーストラリア人パートナーのトリちゃんと、せっせと準備をしております!💪
さて前回の記事では、NDISのサポートワークが適職だと気づいた!ということを、フリーランスの頃の働き方含め、今までさまざまな職種を経験してきた私自身の背景とともにお話させてもらいました。
前回の記事⬇️⬇️
海外で見つけた — 自分の適職!!!
今回は、サポートワーカーとして、実際にどんな業務をしているのか?なぜ自分に(または、自分の特性に)合っていると感じているのか?などを説明していこうと思います
今後も需要が高まるNDISとは?
まず前提として、オーストラリアは福祉がとても充実していますが、その中でも特に大きな役割を担っているのが、「NDIS(エヌディーアイエス)」という制度です。
※ 「NDIS(National Disability Insurance Scheme):障がいを持つ人々の生活の質を高めるために、必要な支援やサービスを提供する、オーストラリアの国家制度。
私は現在このNDIS制度のもと、サポートワーカーとして、障がいのある方の生活をサポートするお仕事をしています。フードトラックをスタートした後も、できるだけ今担当しているクライアントたちのサポートを継続したいと考えています。やっていてとてもやり甲斐を感じるお仕事だということと、それでいて時給も高いです。
人のお世話やお手伝いをするのが好き、傾聴するのが得意、ジャッジをせずに相手の意向や考えを尊重できる、という人には大変おすすめのお仕事です
サポートワーカーとして働くために、必要な資格や準備とは?
「サポートワーカーになるには、専門の資格が必要なんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。実は私自身、今のところ公式な資格は持っていません。それでも、下記の書類の準備と、特定のコースを受講すること、企業側が用意してくれた数時間のトレーニングを受けることで、実際の現場での仕事を始めることができました!
ここでは、私が実際に仕事を始める前に用意したものを紹介していきます
実際に私が用意したもの
・ポリスチェック(Police Check)
犯罪歴がないことを証明するための書類です。オーストラリアで働くうえで基本的な身元確認として多くの職種で必要とされます。
・NDISワーカーID(NDIS Worker Screening Check)
通称「イエローカード」とも呼ばれ、NDIS(国家障がい者保険制度)関連の仕事に従事するための認証です。安全性や適性がチェックされます。登録後、オンラインで「NDIS Worker Card(Digital ID)」として確認できます。
・ブルーカード(Blue Card)
児童や未成年と関わる仕事をする際に必要になるカードです。私の場合、今後子どもと関わる可能性があると考えて、念のため取得しておきました。ほとんどの場合、必須ではありません。
・First Aid&CPR資格の取得
万が一の緊急時に備えて、心肺蘇生法(CPR)と応急処置全般について学びます。このコースを提供してくれている機関にもよりますが、私は両方セットで受講できるコースで、時間としては半日ほどで取得できました。企業にもよりますが、必須とされていることが多い印象です。
💡補足 Q:資格がなくても始められる? A:はい!オーストラリアでは必須の資格がなくても、企業によってはサポートワーカーとして働き始めることができます。 ただし、職場によっては「Certificate III in Individual Support」などの資格を求められることもあるので、長期的には取得を検討しておく方がいいです! Q:介護とはまた違うの? A:はい、「介護職(Aged Care)」とは少し異なります。Aged Careは主に高齢者(65歳以上)を対象としたサポートで、NDISは障がいのある方(基本的に65歳未満)を対象にしています。そのため、Aged Careのお仕事はNDISとは別の制度になります![]()
実際にどんな仕事をするの?
サポートワーカーの仕事内容は、クライアント(利用者)のニーズによって本当にさまざまです。私の場合は、以下のような内容を日々サポートしています:
- 一緒にスーパーへ買い物に行く
- 自宅で一緒に料理を作ったり、掃除を手伝ったりする
- 外出できないときには、代わりに商品の受け取りや、買い物をする
- 話し相手としてそばにいる(傾聴サポート)
このようなことを、各クライアントの自宅に車で訪問し、サポートをします
例えばですが、クライアントの1人は20代男性で、この彼の場合はご両親が息子さんのためにNDISのプランを立ててサポートを利用している背景があるので、この先どんなことを進めていくか?というサポートの進め方のお話は、彼とだけでなく、ご両親と私でコミュニケーションをとって進めることもあります。ご両親のご意向で、私が代わりにやるのではなく、本人が自分でやるように促すようなサポートを心がけています。
50代女性クライアントの場合は、精神的な理由から、知らない人がいっぱいいる公共の場に行くことができないため、私たちサポートワーカーが、代わりに商品の受け取りに行ったり、お買い物をしたり、希望の商品がなければ他の店舗に電話して商品の確保を手伝う、などのお手伝いをしています。家でお話し相手になる時間や、お掃除する時間と、外で代わりにタスクをこなす時間と、自宅内での同伴のサポートの時間とで、半々くらいの割合で行っています。
お気づきの方もいるかと思うのですが、物理的に自由が効かない方々のサポートもある中で、私のクライアントのケースのように、メンタル面に不自由さのあるクライアントもたくさんいらっしゃるのです。このような場合には特に、相手を深く理解しようとしたり、自然と共感できるタイプの人が活躍しやすいのかなと感じます
この仕事に向く人の特徴
前提として、私のようにASD優位のADHDという特性がある場合、自営業や起業といった“自分の裁量で動ける働き方”が合っているんじゃないか、と感じています。
とはいえ、今の私は企業に雇われる立場でも働いていますし、現実的にそうしなければいけない状況の方が多いのも事実です。そんな中で私が出会ったのが、「サポートワーカー」という仕事でした。この仕事は、自分の特性を無理に抑え込むのではなく、むしろ活かせる瞬間があるという意味で、初めて“自分に合っている”と感じたお仕事でもありました
こんな人に向いている!
・一対一の関わり合いが好きな人
大勢の中での仕事よりも、相手とじっくり向き合うほうが落ち着くタイプにはぴったり。目の前の一人の人と丁寧に時間を過ごすことが求められる仕事です!
・浅く広くより、深く狭くが得意な人
毎回違う人と関わるよりも、同じ相手と少しずつ信頼関係を築いていくことや、相手の些細な成長に、心から喜べたり、幸せを感じるのが好きな人に向いていると思います!
・「聞く」ことが苦にならない人
クライアントさんの話を静かに聞いたり、寄り添ったりする時間が多いです。ADHD特性が強いと、話に割って入りたくなる(言いたいことを今言いたい、後まわしにすると忘れる)ことがあると思いますが、私はここは、今は聴く側である。と、割り切って聴くことに徹底することで、今のところ問題なくできています✨
気になる時給はどのくらい?
タイトルを「時給」としたのには実は意味があって、オーストラリアでは、仕事の条件や待遇について話すときに、「時給(Hourly rate)」「週給(Weekly pay)」「年収(Annual salary)」のどれかで語られることがほとんどです。特にサポートワークのようなカジュアル雇用の場合は、“時給いくら”で語られるのが一般的です。なので、この記事でもわかりやすく「時給ベース」でお話していきますね
実際の時給(カジュアル雇用の場合)
私が現在働いているサポートワークの職場は、カジュアル雇用(Casual Employment)という形態です。これは正社員やパートタイムと違い、勤務日が固定されておらず、シフトも柔軟な代わりに、育休や有給休暇などの制度的な恩恵はないという働き方です。
その代わり、時給はやや高めに設定されています。私の場合だと:
平日:$42/時 土曜日:$54/時 日曜日:$70/時
これは、オーストラリア国内でも比較的良い条件だと言えると思います
ってことは、NDISのサポートを利用する側の人々は、それだけの料金を払ってサポートを受けているの??ってところなのですが、それがこのオーストラリアのすごいところで!
クライアントの費用負担はどうなってるの?
驚くかもしれませんが、こうした時給は基本的にクライアント(利用者さん)が実費で全額負担しているわけではありません。多くの場合、政府のNDIS(国家障がい者保険制度)から支給されるサポート予算の中から支払われています。
だからこそ、「負担なくサポートを受けられる人が多い」=「継続的にお仕事をいただける仕組み」が成立しているんです。まさに社会の中でお金が循環している感覚があるのです
とはいえ、大切なのは“選ばれること”
もちろんNDISの予算には上限があるので、クライアントはその限られたサポート時間の中で、自分に合うサポートワーカーを選びます。だからこそ、信頼関係や相性がとても大切。「またあなたにお願いしたい」と思ってもらえることが、次の仕事につながる鍵になると思っています✨
特性を活かせると思った理由
さて最後に、私自身がASDとADHDの特性を持ちながらも、このサポートワーカーとしては、世の中に役立つことができている!!!と思えている理由を、まとめていきたいと思います
✨一対一での関係構築が中心だから
集団での人間関係が苦手な私にとって、目の前の一人とじっくり関わるスタイルはとても安心感があります。 複数の人との調整や、空気を読み続ける必要がないのも大きなポイントです!
✨その場その場での“柔軟な共感”が求められるから
決まったマニュアル通りではなく、「目の前の人に合わせて臨機応変にサポートする」ことが求められます。 相手のちょっとした変化にも気づけるのが強みになっています。
✨共感力や思いやりが“仕事の価値”になる
感受性が強く、人の気持ちを深く考えすぎてしまうことが、むしろこの仕事では強みとして活かされてると感じます!!
それぞれのクライアントには、NDISのプランに基づいて個別の「ゴール」が設定されています。私はそのゴールに少しでも近づけるように、自分なりに真剣に、丁寧に関わらせてもらっています。自分的には、“目の前のクライアントが自分が関わることによって、より心地よく生活できるようにという姿勢でお手伝いしてる”ただそれだけなのですが、それで、「ありがとう!」と言ってもらえるのです✨それがやりがいや自信にもつながります!
まとめ
私的には正直、こんなことでこんなにもらっちゃっていいの???といった感覚なのですが、それこそが適職に就けている感覚なのかなと思って、この記事を書くことにしました。共感をしたり傾聴をしたりするのが苦手で、機械的にお仕事を進めたい人だって、世の中にはきっとたくさんいるわけで、そういう方々からすると地獄のお仕事になるわけですもんね…そう思うと、やっぱり自分自身が、好きで当たり前に、自然に行っていることを仕事にするって、めっちゃ大事ですよね!!!人生の多くの時間が「仕事」の時間になっているわけですから、この多くの時間の過ごし方を最適化するのは、やっぱり必須であると、改めて思いました
それでは、また次の記事でお会いしましょう!